一般社団法人 出版文化国際交流会 Publishers' Association for Cultural Exchange (PACE), Japan 本文へジャンプ


第17回モスクワ国際ノン/フィクションブックフェア報告


報告:上村 和馬(慶應義塾大学出版会編集部)



名  称
17th International Book Fair for High-Quality Fiction and Non-Fiction
会  期
2015年11月25日(水)〜29日(日)
入場時間
11:00〜19:00
会  場
Central House of Artists(中央芸術家会館)
主  催
EXPO-PARK Exhibition Projects Ltd.
参 加 国
25ヶ国
ブルガリア、ベネズエラ、グアテマラ、ドイツ、イスラエル、スペイン、
イタリア、コロンビア、ラトヴィア、マケドニア、メキシコ、ニカラグア、
ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ロシア、セルビア、スロヴェニア、
ウクライナ、フィンランド、フランス、チリ、スイス、エストニア、日本
出 展 社
274社
展示面積
5,792m2
入 場 者
34,000名
テーマ言語
スペイン語

 

はじめに

 2015年11月13日、パリで同時多発テロが起きた。4日後の17日には、エジプト東部シナイ半島で起きたロシア機の墜落について、ロシア政府が「IS(イスラム国)によるテロ」と断定し、シリア領内のIS の軍事拠点への空爆を強化した。
 第17回モスクワ国際ノン/フィクションブックフェアはそのような時期に開催された。
 外国人は常時パスポート携帯を義務づけられ、滞在先ホテルやショッピングセンターには警備員や警官が立ち、入念なチェックが行われた。フェア会場出入口にはセキュリティセンサーが設けられ、ボディチェックやかばんの開封も求められた。会場内では時折シベリアン・ハスキーを連れた警官が巡回した。
 とはいえ、モスクワ市民はいたって冷静だった。テロを恐れるメンタリティなど微塵も感じさせなかった。テロに対する不安はないのか、何人かに訊いたが、全員が不安はない、テロは起こらないとの返答だった。日本ブースのスタッフの一人、アンナさんに同様の質問をすると、「テロリストに正義はない。彼らはいずれ滅びる運命です」とにこやかに言うので、途端に緊張がほぐれて、それ以来、テロへの不安は消えた。

 

1 フェア会場、中央芸術家会館

 滞在先のホテル、プレジデントの部屋の真正面には、高さ165mのピョートル大帝記念碑があり、その下をモスクワ川が流れ、右手には救世主キリスト聖堂が、左手にはフェア会場、中央芸術家会館(トレチャコフ美術館新館)のあるムゼオン(彫刻)公園が位置している。フェアの会期中、あちこちにあるレーニン像に挨拶し、川べりの絵画を眺め、画材店を眺め、カフェでお茶をし、移動図書館の本を眺め、バレエのシルエットに出会った。フェア会場、中央芸術家会館にはもちろん無数の本が溢れており、音楽が聴こえ、あちこちでなされる朗読に耳を傾けた。文字どおり、ロシアのあらゆる芸術が一同に会するような場である。

 


モスクワ川からクレムリンを臨む


フェア会場、中央芸術家会館

 

 例年はフェアのテーマ国が設定されるが、2015年はテーマ言語としてスペイン語が選ばれ、スペインのほか、ベネズエラ、グアテマラ、コロンビア、メキシコ、ニカラグア、チリなどの中南米諸国が2階本会場入口に設けられた特設スペースで自国の文学作品などを紹介していた。

 


開演セレモニー。今や遅しと開演を待つ人びとで溢れかえる

 

 2階中央のイベントスペースでは、リュドミラ・ウリツカヤなど現代ロシアを代表する作家のトークイベントが連日開催され、その都度、超満員となった。『霧につつまれたハリネズミ』などのアニメーションで日本でもよく知られるユーリ・ノルシュテインも来場していたため、思わずサインをもらってしまった。来場者の多くが本の購入を目的としているため、購入した本を両手いっぱいに抱えたり、キャリーケースに詰め込んで真剣に品定めをする愛書家の姿が多数見られた。
 2階は上述のイベントスペースやスペイン語特設ブースのほか、参加各国のブース、ロシアの版元のブースが所狭しと配置され、大人たちで賑わったが、3階はフロアのほとんどが絵本の版元で構成され、イベントスペースでは、絵本づくり教室など、子どもたちが本に触れあうためのイベントが連日開催されて、嬉々として絵本を手に取る子どもや親御さんで溢れかえっていた。

 


3階はフロアのほとんどが絵本!

 

2 日本ブース(国際交流基金とPACE の共同ブース)

 独立行政法人国際交流基金と一般社団法人出版文化国際交流会(PACE)の共同ブースは、会場2階の中央イベントスペースに隣接したため、多くの来訪者を望むことができる好立地だった。展示書目は、文芸(小野正嗣氏全作品、『火花』『さようなら、オレンジ』『冥土めぐり』『サラバ!』等)や、漫画・アニメ(『ちはやふる』『ワンピース』『パラダイス キス』『借りぐらしのアリエッティ』『火垂るの墓』等)、絵本(『りんごかもしれない』『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』『そらいろのたね』『しろくまのパンツ』等)、日本文化(武士道、大相撲、歌舞伎、文楽、浮世絵、盆栽、庭園美術、京都、富士山などの関連書籍)、趣味(料理、弁当、刺繍、編み物、折り紙などの関連書籍)、雑誌(『Pen』『Very』『Voce』『一個人』等)、日本語学習帳(初級から中級)を中心に全257タイトルが用意され、その他、来訪者への配布用として、Japan Book News などの英文カタログや外務省が海外向けに発行する写真誌『にぽにか』、リーフレット、折り紙が用意された。

 


フェア初日。準備の整った日本ブース

 

 会期中、日本ブースは、老若男女を問わず幅広い世代の来訪者で活況を呈した。
 全257タイトルのなかで、若者には、奈良美智の自選作品集、スタジオジブリの『借りぐらしのアリエッティ』や絵本などビジュアルの美しい本、『ワンピース』『パラダイス キス』などの漫画の人気が高く、中高年層には、日本文化、特にロシア語の『ПPEДCMEPTHbIE CTИXИ CAMУPAEB』(「侍辞世の句」の意)が人気を集めた。また、上述の写真誌『にぽにか』は日本文化や風景の美しい写真が満載であったため、相当な数が用意されていたが最終日までにすべて配布された。また折り紙は子どもや高齢者の方に人気で、複数の「折り紙マスター」が蟹やアヒルや薔薇などの複雑な折り紙をつくって飾ってくれた。

 


日本ブースでの一コマ。ロシアの「折り紙マスター」が蟹を折ってくれた

 

 展示書目には、ロシアでも人気のある村上春樹の『職業としての小説家』も含まれていたため、目立つように配置したが、手に取る人は皆無だった(表紙には村上春樹のドヤ顔写真が使われているにもかかわらず!)。また、来訪者の質問の多くが書籍の内容に関するものであったことから(「この本は何について書かれているのか?」という基本的な質問)、今後の課題として、文藝作品などのテクストのみの展示書目については、現地語でちょっとした解説文を付すなどの対策が必要であるように思った。
 また版権交渉については、ロシアの版元よりも、フェアに参加している他国(スイスやドイツ、イタリア等)から、当該版元の自信作の売り込みが多く、また宮崎駿氏の著作の版権状況についての問い合わせが複数あったため、日本側エージェントを紹介した。

 

3 小野正嗣さん講演会

 小野正嗣さんの講演会は、「地方を描く文学」をテーマに、フェア初日の17 時より、2 階文学カフェで開催された。お話しはまず、小野さんの出身地、大分県蒲江町での幼少年期の本との出会い、言葉との豊かな関係の結び方から、やがて本を読むことの意味に話が及んだ。
 漁師町の蒲江では、本の文化こそなかったが、その土地に根差した独自の習慣やローカルな知識があり、そこに生きる人びとが世代から世代へと受け継いでいく、方言、言葉の抑揚や沈黙といった、豊かな話し言葉の文化が息づいていた。その意味では人間が書物の役割を果たしている、蒲江はそのような場所だとのことだった。
 また内田樹さんの教養の定義に触れながら、本を読むことで得られる教養とは、人智の及ばない世界が存在することをわきまえることであり、それを身に付けるためには、時代や場所、歴史的・文化的なコンテクストが決定的に異なる、できるだけ遠い国の、できるかぎり遠い過去の書き手のテクストに触れる、そこにリーダブルな部分があるのであれば、それが真の教養だと思う、というお話もあった。そのような意味での本は、他者への共感を可能とする窓であり、普遍的な人間の感情を知ることで、自分をよりよく知ることのできる装置のようなものである、とのことだった。

 


小野正嗣さんの講演。ロシア人のファンが熱心に耳を傾けた

 

 また、そのような教養をもつ人を小野さんは「しぇんしぇ」(蒲江の方言で「先生」の意)と呼ぶが、小野さんにとっての「しぇんしぇ」は、くりかえし読む大好きな本に似ている。「しぇんしぇ」も本も一方的に与えるもの、苦しいときに支えてくれるもの、「しぇんしぇ」は生徒に「生きる歓び」を与えてくれるものである。したがって、その意味での本は、たとえ死を主題としていても、必ず生の側にある。とはいえ、人生に大きな影響を与えてくれる「しぇんしぇ」に出会うことが難しいように、そのような本に出会うこともまた難しい。だからこそ、本を読み続けなければならない。そうすればやがて「しぇんしぇ」のような本にめぐりあうことができる、というお話だった。
 講演終了後、ロシア人の熱心なファンとの活発な質疑応答がなされたが、小野さんの小説のモチーフには、浦島太郎の御伽話が影響しているのか、といったユニークな質問もあった。
 また、質疑応答のあと、芥川賞を受賞された『九年前の祈り』から方言の響きが特徴的な一節を小野さんが朗読し、拍手喝采のうちに会は終わった。
 講演前には、ラジオ・スプートニクのアンナ・オラロヴァ記者による、小野さんへのインタビューも行われ、後日、放送された[1]

 


ラジオ・スプートニクによるインタビュー

 

4 ロシアの出版状況

 2011年から2014年にかけてロシアで刊行された書籍のタイトル数と発行部数の累計は下記のとおりであり、いずれも減少傾向にある[2]

タイトル数 発行部数
2011年 122915点 612,500,000部
2012年 116888点 540,500,000部
2013年 120512点 541,700,000部
2014年 112126点 485,500,000部

 

 ロシアでは2000年代に入り、インターネット環境が急速に整備され、公共料金も安価なため、普及率が高い。インターネット利用者数は、2013年12月末時点で約8,750万人、ドイツ(約6,980万人)やフランス(約5,220万人)を上回り、ヨーロッパで最もインターネット利用者数が多くなっている[3]。また、Googleが発表したスマートフォン関連調査によると、ロシアにおける2013年のスマートフォン普及率は前年比17ポイント増の36%に急拡大した[4]。またここ5年でタブレット端末も急速に普及し、モスクワ市内ではWi-Fiが無料で接続可能であるため、映画や音楽に限らず、書籍についても、インターネット上に海賊版が大量に流通しており、紙の本の売上は年々減少している[5]
 また、電子書籍は、2012年には800万ドルの売上を記録し、2011年の410万ドルから劇的な成長を見せているが、それでもロシアの書籍市場の1%ほどの売上でしかない[6]。ロシアには、Amazonに類するOZONなどのe-コマースサイトやLitRes, iMobilcoなどの電子書店が存在するが、個人のクレジットカード所有があまり進んでおらず、流通インフラも未整備であるため、発展段階にある[7]。また電子書籍は紙の本に比べて高い価格設定がなされており、さらに、flibustaのようなインディペンデント・ライブラリが多数存在し、新刊であっても海賊版が流通してしまうため、電子書籍市場の拡大を阻害しているとのことである[8]

 

5 出版関係者への取材

 

■EKSMO
 EKSMOは、ASTと双璧を為すロシア最大手の総合出版社である。村上春樹の全作品を刊行していることでも知られている。2014年の発行タイトル数は7,047点、発行部数累計は41,560,000部であり、発行タイトル数だけで言えばロシアの全出版社中1位である[9]。ただし、2012年の発行タイトル数は8,423点、発行部数累計は56,616,000部であるから、この2年間でタイトル数、部数ともに激減している[10]。ミステリー部門責任者のエフゲニー・ソロヴィヨフ氏に話を訊いたが、2015年は日本でも翻訳が刊行されているE・L・ジェイムズの『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のロシア語版が100万部以上のベストセラーとなり、電子書籍にも積極的に取り組んでいるが、それでもやはり書籍の売上は年々減少しており、特にここ5年の落ち込みがひどい。その最大の原因はやはりインターネット上での海賊版の横行に因るが、特にスマホの普及と軌を一にして、急速に落ち込んでいるとのことだった。政府に働きかけて、海賊版の取り締まりは強化されているはずだが、その効果は表れていないと嘆いていた。

 


ロシア最大手の版元EKSMOのブース

 

■サンクトぺテルブルク大学出版局
 今回のフェアには、サンクトペテルブルク大学をはじめ、サンクトペテルブルク・ヨーロッパ大学、国立高等経済学院、演劇大学の4つの大学出版部が出展していた。このうち、サンクトぺテルブルク大学出版局のアレクサンドル・ヤロフェエフ氏に話を訊いたが、その位置づけはUniversity Pressというよりは、印刷局に近く、各大学各組織別にそうした印刷局が複数存在する大学もあり、ほとんどの場合、横の連携がないため、他の大学出版局がどのような実態なのかわからないとのことだった。サンクトペテルブルク大学については、ほぼ大学からの資金援助で運営しており、国などから助成金を得て出版している書籍はごく一部で、しかも助成額は年々減少している。ただし、他国書籍の翻訳プロジェクトなどには助成が付くことが多いとのことだった。やはり書籍の売上は年々減少しており、原因として、海賊版の流通とロシアの景気悪化を挙げた。対応としては、製作コストの抑制と適切な価格設定(価格帯を引き上げる)を挙げた。ただし価格帯を引き上げたことで、客離れが加速している面もあるので、ハンドリングが難しいとのことだった。また、電子化については、現時点では学術の信頼性を担保できないため、進んでいないとのことだった。

 

■モスクワ日本文化センター図書館
 国際交流基金の坂上さん、畠山さんのご厚意により、モスクワ日本文化センター(外国文献図書館「国際交流基金」文化事業部)図書館を見学させていただいた。選書担当の畠山さんにお話を伺ったが、限られた予算のなかで、NDCに沿ってバランスよく選書することを心掛けているが、最新の日本の状況を紹介するため、特に雑誌の配架に力を入れているとのことで、確かに雑誌の品揃いは充実していた。蔵書数は決して多くはないが、各ジャンルとも硬軟織り交ぜてバランスよく配架されており、漫画や映画の棚も充実していた。学術書についてもポイントを押さえて配架されていた。日本語の文献を熱心に読み耽るロシア人の姿が印象的だった。

 

■ドム・クニーギ
 ドム・クニーギはモスクワ最大の一般書店である。売場面積も広く、品揃えも豊富であるように見えたが、訪問日が平日の昼間でなおかつ大雪だったせいか、客はほとんどいなかった。2階の世界文学棚には、村上春樹のロシア語作品が多数陳列されていたが、日本関連の書籍では、現在、世界的なベストセラーになっている近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』ロシア語版がよく売れているとのことだった。

 


モスクワ最大の一般書店ドム・クニーギ店内

 

6 おわりに

 今回モスクワ国際ノン/フィクションブックフェア派遣の機会をいただき、編集者として多くの経験をさせていただいた。特に印象に残ったのは、このブックフェアと東京国際ブックフェアとの位置づけの違いである。簡単にいえば、モスクワ国際ノン/フィクションブックフェアは「本を愛する市民のためのお祭りの場」「次の読書人を育てる場」のように私には見えたが、東京国際ブックフェアは、近年、その広大なスペースの半分以上を電子書籍関連の最新技術の紹介ブースが占めており、市民のための場というより、出版業界の衰退を憂える業界人による業界人のための場となっており、次の世代の読書人を育てようという意識はほとんど感じられない。愛書家が集まるコミュニティとしては、神保町ブックフェスティバルなどが役割を代替しているともいえるが、ブックフェアのあり方について再考すべき時なのではないか、市場を衰退から成長に転換させるヒントがモスクワ国際ノン/フィクションブックフェアにあるのではないかといったことに思いをめぐらせた。

 


子どもたちのための絵本づくり教室。次の世代の読書人を育てる

 

 また、先述のように、滞在当初はテロへの不安が無いわけではなかったが、アンナさんの言葉やフェア期間中のロシアの方々との交流をとおして、本を介した草の根の民間交流、相互理解の促進がいかに大切かということを改めて学んだ。ナイーブだと言われそうだが、他者を知ろうとするなら、まず彼らについての本を読み、実際に会って、話して、理解を深めること。自分の考えを伝えること。彼らの声に耳を傾けること。相手を知るために言葉を尽くすこと。そのような地道な交流をひたすら続けることでしか、世界はよくならないと改めて思った。国際ブックフェアにはそのような存在理由もあるのだと思い至った。
 編集者としては、今回の派遣で得た経験を今後の本造りに生かさなければいけないと思う。特にロシアについての理解を深められるような本を造って、日本の読者にお読みいただけるよう努めたい。

 最後に、モスクワ滞在中大変お世話になった国際交流基金の日下部陽介様、坂上陽子様をはじめ、畠山キヌ子様、ナスチャさん、ケティさん、アンナさんをはじめとしたスタッフの皆様と、このような貴重な機会を与えてくださった国際交流基金東京本部の皆様、PACEの皆様、大学出版部協会の皆様に、この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

脚 注
  1. ^ この放送内容は下記サイトにて閲覧できる。
    http://jp.sputniknews.com/culture/20151129/1242269.html
  2. ^ Russian Book Chamber
    http://www.bookchamber.ru/statistics.html
  3. ^ WEBマーケティング研究会「新興国のインターネット事情」
    http://www.webdbm.jp/column2014/column2014-01/4215/
  4. ^ 同上。
  5. ^ Russian Book Chamber
    http://www.bookchamber.ru/statistics.html
  6. ^ ITmedia「ロシアの電子書籍市場、海賊版の横行により成長を阻害される」
    http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1307/18/news071.html
  7. ^ Daniel Kalder, "Russian Publishing 101", Publishing Perspectives
    http://publishingperspectives.com/2011/08/russian-publishing-101-what-you-need-to-know/#.VpYUmfBf0dU
  8. ^ LNRMEDIA, "Flibusta sites", Litmir.net and Rutracker.org sued for books
    http://latestnewsresource.com/en/news/na-flibustu-litmirnet-i-rutrackerorg-podali-v-sud-iz-za-knig
  9. ^ Russian Book Chamber
    http://www.bookchamber.ru/statistics.html
  10. ^ 同上。
 
   
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